泣かないで。
きちんと決まった間隔で病院に来ては
薬をもらっていくおばあちゃん。
でも今回は少し、遅くなっていました。
どうしたんだろう…?
まずはいつもの定型トーク(?)から。
カモ
「お変わりはないですか?」
おばあちゃん
「………」
おばあちゃんは口を結んだままでした。
カモ
「お体の具合が悪かったのですか?」
おばあちゃん
「………」
おばあちゃんはちょっと体をゆするだけ。
カモが耳が遠かったんだっけ?
と平和な思考を働かせていると、
おばあちゃんが予想外の動きをしました。
おばあちゃん
「うぅ…」
文字にすると難しいですが、
苦しんでいるのではありません。
Σ(゜□゜;)!!??
カモ、大困惑。
おばあちゃんの目からは涙があふれてきました。
おばあちゃん
「先月末に…夫が亡くなって」
静かに語りだす、おばあちゃん。
おばあちゃん
「私は体調を崩していて…うぅっ」
カモはどう言葉を返したら良いのか
わかりませんでした。
うなずいて、話を聞いてました。
それから気づいて、
机の中のティッシュを差し出そうとすると
おばあちゃんは手で断って
自分のバッグからハンカチを取り出しました。
おばあちゃんの話はつづきます。
おばあちゃん
「私は施設にいたから、死に目が見られなくて…。
ハンカチで目頭を押さえ、
頬をつたう涙を拭くおばあちゃん。
もっといろいろ、看病とか…できたら良かったのに。
私がこんなだから…」
かろうじて、口を開くカモ。
カモ
「思い出させてしまって、ゴメンなさい」
少し、落ち着いてきたおばあちゃん。
「いいえ。まだ、立ち直れていなくて。ダメね」
と言って、カモにも気遣ってくれました。
そして姿勢を正すと
いつも通り、会計を済まして薬局を後にしました。
何を言ったら良かったのだろう。
まだまだ、分からないことも、できないことも、
カモにはたくさんあります。
………。
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